【水墨画】初心者でも簡単!アイロン裏打ちで“飾れる作品”を増やそう

こんにちは 水墨画家のCHIKAです。

今回は裏打ち作業の中でも
初心者向けで取り組みやすい
「アイロン裏打ち」
ご紹介したいと思います。

ご家庭で飾るような小作品や
まくり(裏打ちなし)のままの
書画などがあれば試してみましょう。

思った以上に素敵に仕上がりますよ。

【水墨画】アイロン裏打ち


この記事でご紹介するのは
ご家庭で出来る簡易な方法です。

市販のアイロン裏打ち用紙を
使用します。

作業工程をわかりやすく
進めるために、
表装専門店耕美堂様の
“アイロン裏打ち実演”
参考にさせていただいてます。

裏打ちというと専門的に
考えてしまいがちですが、
初心者でもわかりやすく
取り組みやすい動画内容です。

では始めましょう!

【水墨画】用意するもの


裏打ち用紙以外はご自宅で
用意出来るものばかりです。

【水墨画】用意するもの

  • 市販のアイロン裏打ち用紙
  • 作品(半紙サイズ)
    一日以上乾かしたもの
  • 霧吹き
  • コードありアイロン
    ×スチーム
  • バスタオル
    (使い込んだもので汚れや
    色移りしない清潔なもの)
  • ふき取り用タオルor新聞紙
  • ベニヤ板等
    (平らで熱に強い作業台)

<参考>
筆者は半切判を利用してます。
半切のサイズ(1360mm×350mm)まで
好みの大きさにカット出来ます。

【水墨画】事前の準備

次に作業前の準備です。

  • 裏打ち用紙を作品と同じ
    大きさに切る
  • 作業台(ベニヤ板等)に
    バスタオルを掛ける
  • アイロンの温度を中温にセット

【水墨画】作業開始


では作業に入りましょう。
まずはこちらの動画で
作業の流れを確認して
みてください。


アイロン裏打ち実演 半紙サイズ
表装専門店耕美堂https://koubidou.net/

半紙サイズ以外にもアイロン裏打ちの
解説実践動画が観られます。

以下に動画解説を参考に
作業工程を書き出してみました。

【水墨画】作業開始

  1. 本紙の裏から霧吹きかける。
    かけ過ぎた場合はタオルか
    新聞紙で吸い取る。
  2. 作品に均等に水分を行き
    渡らせるために作品を巻く

    そのあと作業台を空けておく
    <注意>
    和紙は濡れると破けやすく
    なります。心配な場合は
    軽く湿らせた新聞紙を刷毛で
    伸ばし本紙を挟みます。
    そのあと新聞紙ごと巻いて
    おいても良いと思います。


    巻く理由は水分を紙全体に
    行渡らせるため。
    この時に墨が乾いてなかったり、
    水性絵具だと色移りしてしまう。
  3. 2の作業の間に作業台を
    アイロンがけして整える
  4. 巻いた作品を作業台に戻す。
    破かないように慎重に、
    裏を上向けにして延ばす。
  5. 裏打ち紙の糊面を作品の
    上に載せる。
    水をはじくほうが糊面
  6. ⑤の時点ではくっつかない
    ので作品にシワやごみが
    ないかよく確認すること
    シワを伸ばすために撫刷毛を
    使ってもよい。
  7. アイロンをかける。
    中温で2~3分ほど(目安)
  8. アイロンの掛け方ポイントとして
    ①端のほうから上下にジグザグ
    ずらして全体にかける。
    何往復か繰り返す。


    ②左右も①と同じように
    何往復かかける。


    ③水分を蒸発させる作業なので、
    体重をかけながらゆっくり
    丁寧にかける。
    時間を掛けた分だけ仕上がりが
    良くなる。

【水墨画】作業後のチェック


きれいに仕上がったところで、
次のことをチェックしてみて
ください。

  • 裏打ち用紙が接着した作品は
    クルンと丸まってしまいます。
    重石になるものを置いて
    延ばしておきましょう。
  • 墨や絵具は流れていませんか?
  • 空気が入ったりしていませんか?
  • 塵、ごみは入ってませんか?

その他気になることがあれば
次回のためにメモっておくと
良いと思います。

【水墨画】実践後の感想


筆者が講師を務めさせて
いただいてる教室でも
生徒さんたちに実践して
もらってます。

それぞれの描いたものが
美しく仕上がると
「楽しい!」とか
「反古紙もなくなるかも」
声が漏れるほど(笑)

やはり裏打ちをするとしない
とでは作品の映え方が違います。

相当薄い墨でもきれいに
浮かび上がってきます。

【水墨画】裏打ちは自分で出来る?チャレンジする前に知っておこう

日頃お世話になっている
表具師さんの奥深いお仕事を
ほんのちょっと体験したことで、
また作品に向かう気持ちも
変化する気がしました。

まとめ

いかがでしたか?

やはりプロにコツを教わると
実践も早いです。
その点ではチュートリアル動画を
大いにご活用してみてください。

実はずっと以前に
アイロン裏打ち用紙を買って
試したことがあります。

説明書きの通り何度も
やってみたのですが、
上手く出来ずに諦めて
ほったらかしにしていました。

是非皆様も試してみてください。

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ABOUT US

はじめまして 水墨画作家のCHIKAです。水墨画を独学で学んだ経験を活かし、全くの独学でも楽しめる方法を日々trial and errorで実践中。“変化・継承する素晴らしさを自然から学びたい”思いで里山暮らしを体験中。野鳥好き・猫好き。アクリル画にも挑戦中。京都生まれ