【水墨画鑑賞】初心者の方に出会ってほしい名画中の名画をご紹介

こんにちは 水墨画作家のCHIKAです。

水墨画と聞いて
どんな作家または作品を
思い浮かべますか?

雪舟でしょうか?
若冲でしょうか?

それとも横山大観?

今回は私が勝手に
おススメする
日本の水墨画の
名画中の名画を

江戸時代から
昭和までの間
ご紹介したいと思います。

有名な作品ばかりですが、
改めて描き手の立場
じっくり鑑賞してみましょう。

面白い発見、感動が待ってます。

[水墨画鑑賞]“名画と出会う大切さ”

「人間はインプットしたものしか
アウトプット出来ない」

この世のあらゆる
人工的な創造物は、
全く“無”の状態から
生まれたものは
一つとして存在しません。

そのすべては
自然や先人の遺物
などからヒントを得て
創造されています

ある美術評論家の方が
「この作者が何かに
インスパイアされているはず。
それを探し当てたい」

と語られているのを
聞いたことがあります。

また、誰もが知っている
葛飾北斎ですが、
この人の若い頃は
いろんな流派の
門を叩きました。

技法を身に着けるために
いろいろな絵師の
まね』をしたといいます。

「あの北斎が?人まね?」
と驚きですが、
破門も恐れず、
一心に上達を願った
北斎の情熱を感じずには
いられません。

このようにして
大絵師、大作家と言われる
人たちもまた
技術向上のために
名画名品との出会いを
求めていったのです。

名画を見ることは
上手くなるヒントが
たっぷり浸み込んている
ということです。

憧れることで
目標が出来ます。

絵づくりのヒントを
もらえます。

描き手として鑑賞することで
課題が生まれます。

良いこと尽くめですね。
たっぷり名画鑑賞しましょう。

【水墨画鑑賞】禅画


まずは禅画です。
取っ付きにくそうですが、
意外と身近な存在なのです。

禅画についてはこちらの記事もどうぞ ⇩ ⇩

【水墨画】禅の象徴である“達磨画”入門/達磨を描いてみよう

禅画/白隠と仙厓

江戸時代になると
在野の禅僧が、
布教・説教のために
水墨画の技法を使って
画を描くようになります。

今までの禅林画と区別して
禅画と呼ぶようになります。
比較的新しい呼称です。

その代表的な禅僧は、
白隠慧鶴と仙厓義梵です。

白隠は個性的で
自由闊達な作風で、
膨大な量の達磨図他を描き、

仙厓はゆる~い、大らかで
ユーモアたっぷりの
画を描いています。

禅画/白隠慧鶴1686~1769

白隠が生きた時代は
元禄後、バブルが弾けた後
のような時代でした。

そのような時代背景の中で、
数多く描かれた達磨図。

達磨もより眼光鋭く
なっていったのでしょう。

布教が目的のため、
絵画技法など
ほぼ無視して
描かれています。

描き直し線がそのまま
残っています。

そのダイナミックで
リアルな面白さが
今もダイレクトに
伝わってきます。

『達磨図』

引用:ウィキペディアより

半身達磨図の
お決まりのポーズ。

太筆で描かれ、
衣の線のみ濃墨。

迷いなく一気呵成に
描かれたものか、
達磨の意志の強さと
迫力が伝わってきます。

『蓮池観音図』

引用:文化遺産オンラインより

白隠83歳の作品。
財団法人佐野美術館蔵

観音様を深く信仰し、
達磨図と共に数多く
描き残しています。

線描画で描かれ、
背景を真っ黒に塗りつぶし、
観音様を浮かび
上がらせている。

白隠独特の観音様の
柔和なお顔。
そのお顔に安心感を覚えます。

『布袋すたすた坊主』

引用:ウィキペディアより

布袋がすたすた坊主
恰好をして人々に功徳を
施すところ。

線描の肥痩線の使い分けで
なんとも表情豊かです。

どうやら布袋は白隠自身の
分身として描かれているようです。

頭やお腹、足など
あちこちに描き直した
細線が残っています。

白隠自ら描いた画を使って
どのような説法をしたのか?

それを想像しながら
鑑賞してみても
楽しいかもしれませんね。

悟りなさい。気付きなさい
という言葉が
聞こえてきそうです。

禅画/仙厓 義梵1750~1837

『○△□図 』

「○△□」仙厓義梵筆
出光美術館蔵 ウィキペディアより

紙本墨画 掛幅装
出光美術館蔵

仙厓70歳代の作品。

画の解釈の助けとなる
散文が一言も添えられて
いないため、仙厓の作品の
中でも難解だとされます。

□は薄墨
△は中墨
〇は濃墨

と重なり合って
変化をしてます。

それぞれが一筆描きで
〇 → △ → □
の順で描かれています。

禅の修行をすれば
するほど教えから遠のき、
画を描けば描くほど、
「こんな画しか描けないのか」
と自問自答した、といいます。

そこで仙厓が悟ったのが
自問自答しながらも
取組み続ける、それこそが
悟りを深めていくこと。

行き着いたところは
悟りを忘れる境地。

この『〇△□図』は
そのような考えに
至った時期に描かれた
とされています。

『指月布袋画賛 』

引用:ウィキペディアより

禅の根本を説いた
「指月布袋」の図。

布袋さんと子供が
指さすポーズが
ほのぼのとして
思わず笑ってしまう画です。

“を月様幾ツ、十三七ツ”と
散文が書かれていて
禅の根本を説いた
教訓の図ということが
わかります。

月は悟り
指は悟りを開くための経文

月は描かれていません。
指ばかり見ていても
悟ることは出来ないよ

という教えを示しています。

ゆるカワの
描けそうで描けない
ユーモアたっぷりの絵です。

【水墨画鑑賞】道釈人物画


道釈人物画は
道教と仏教に関する
人物画の総称です。

禅宗画と違って
信仰画とせずに
描いたもの

維摩居士
寒山拾得
布袋
蝦蟇鉄拐
琴高仙人 など

現代に至るまで
著名な絵師、画家
たちによって
描かれています。

[水墨画鑑賞]『寒山拾得』狩野山雪

引用:ウィキペディアより

紙本墨画淡彩(重文)
1590~1651 京狩野の絵師
真正極楽寺蔵

寒山と拾得の
ささやく声まで
聞こえてきそうな・・・

初めてこの画を見たら
かなり不気味で
正視出来ない人も
いるかもしれません。

夜中にうなされそう?!(笑)

曽我蕭白へと繋がって
いくのか?と思わせる
山雪の異様なまでの
個性を感じてしまいます。

やや濃い墨で頭髪を毛描き、
たっぷりとした衣も
濃い目の墨で描き、

その下の屈強な肉体まで
リアルに感じさせる。

山雪の表現力の凄さが
はっきり表れた作品です。

[水墨画鑑賞]『呂洞賓図』雪村

引用:ウィキペディアより

紙本墨画(重文)
大和文華館蔵

1492~1589頃
雪舟に深く私淑した
戦国の世の禅画僧。

雪村といえば
まず思い出すのが
この『呂洞賓図』

龍に乗った呂洞賓の
開けた瓶から、
もう一匹、
龍が飛び出し上空へ。

瓶を開けた瞬間に
猛烈な風が巻き起こった
ようで、髭や衣や紐の
動きが示している。

線の強弱、
墨の濃淡の使い分け、
呂洞賓と上空の龍の
呼応の面白さ。

この先の物語の行方を
知りたくなってくる。
そう思わせてくれる
作品だと思います。

[水墨画鑑賞]『蹴鞠布袋図』尾形光琳

出典:《琳派》しこうしゃ

尾形光琳1658~1716

琳派を代表する絵師の
水墨画作品

この画の面白さは
何と言っても構図。

丸い大きな袋、
布袋の丸いお腹、
布袋の丸い顔、

布袋の視線の先に
丸い小さな鞠。

だんだん小さくなるマルを
下部ど真ん中に書かれた
署名と落款が、
串刺しするように、
矢印のように、
視線を上へと導いている。

光琳の遊び心いっぱいの
作品です。

[水墨画鑑賞]『蝦蟇・鉄拐仙人図』蕭白

引用:ウィキペディアより

絹本着色
ボストン美術館蔵

奇想の絵師、
曽我蕭白1730~1781 の
水墨画作品。

見ているうちに
蕭白独特の異様な世界に
引き込まれてしまう。

画面構成も大胆で、
筆使いは荒々しいが、
実に細かく描写されています。

鉄拐仙人から魂が
抜け出る時の顔つき、
手指や足指の動き などなど。

墨の濃淡、特に淡墨の
巧みな使い分けも
見事な作品です。

【水墨画鑑賞】『松林図屏風』

松林図屏風(左隻)引用:ウィキペディアより

長谷川等伯1539~1610
六曲一双(国宝)
東京国立博物館蔵

日本の水墨画の名作の中でも
絶対に外せない
名作中の名作です。

“日本の水墨画の自立”と
評されるほどの作品です。

少し離れてみると
霧の中に浮かび上がる松林。
とても静かな音のない
世界を感じます。

ところが近づいてみると一変。

墨の濃淡の美しさは
言うまでもなく、
激しい筆捌きで
一気呵成に描かれています。

実はこの作品、
完成品ではなく
草稿・下書き
というのですから驚きです。

松林図屏風 右隻 引用:ウィキペディアより

草稿段階で描いた作品が
ここまで見事な出来栄えです。
完成品を見てみたかったですね。

【水墨画鑑賞】たらし込み作品

たらし込み技法は
江戸時代初期に活躍した
琳派の祖、俵屋宗達
生み出した技法です。

“たらし込み”
という名称は
のちの世の人たちが
名付けたもの。

当時の和紙は
にじまない紙を使って
描かれています。

きっかけは偶然だとしても
紙の特性を活かして
偶然性をよく表現した
面白い技法の誕生です。

[水墨画鑑賞]『牛図』俵屋宗達

出典:《琳派》しこうしゃ

俵屋宗達 (生没年不明)

本阿弥光悦と共に
琳派様式の基礎を
作った人物

偶然と必然を活かす

この絵はいったい
どう描かれたのでしょう?

この絵の不思議は
たらし込みで
出来上がった形が
本物の牛の筋肉に
見えてくるところです。

また美術書の解説を
参考にみると、
所々に型紙も使用して
計算によって
制作されたということ。

偶然性と必然性を
巧みに使うことによって
出来上がった作品です。

精緻に描かなくても
対象物に迫る表現は出来る、
ということを実証した画。
とも言えそうです。

賛にも注目!

この牛図の掛け軸
それぞれに、
烏丸光広(同時代の
公卿、能書家)の賛が
書かれています。

その烏丸光広の花押に注目!

まるで蝶々がひらひら
飛んでいるように
見えませんか?

左の一幅の牛は
右の一幅の蝶(花押)を

右の一幅の牛は
左の一幅の蝶を

それぞれ見上げている
ように見えませんか?

偶然でしょうか?
絵師たちの遊び心でしょうか?
にくい演出です。

[水墨画鑑賞]『雲竜図屏風』宗達

出典:《琳派》しこうしゃ

六曲一双屏風 一部

アメリカの
フリーア美術館所蔵のため
門外不出となって
しまった作品です。

鑑賞するには
現地へ行くしかありません。

雲龍図は数多くの
絵師たちが描いてきましたが、
宗達のそれは少し違った
印象を受けます。

雲にたらし込みを使って
龍を浮かび上がらせるように
描いています。

龍は薄墨で輪郭線のみで
描かれています。

そのせいでしょうか、

荒々しい波も描かれている
にもかかわらず、
ふわふわと突然のように
龍が現れた!

という感じの印象を受けます。

出典:《琳派》しこうしゃ

屏風というのは
畳んだり、広げたり・・・と
見る角度によっても
様々に変化します。

龍も雲ももっと迫力ある
見方が出来るのかも
しれません。

【水墨画鑑賞】『雪松図屏風』

引用:ウィキペディアより

円山応挙1733~1795
紙本墨画
六曲一双屏風(国宝)
三井記念美術館蔵

応挙の最高傑作と
言われています。

狩野派の粉本主義でも
文人画の精神主義でもなく

円山応挙は写生を
重んじました。

徹底的に写生をすることで
対象物の本質を見極める。

そのことが目的であり
描かれた画は
そこまで写実ではなく
むしろ略画と言えます。

この『雪松図屏風』は
金と墨だけで
描かれています。

紙の白地をそのまま
活かすことで
雪の白さを表しています。

松の幹と枝、針葉は
雪の白さと対照的に
濃い墨で描かれ、

特に幹と枝は墨の
濃淡の変化をつけて
付け立て法
描き切っています。

左隻の松は
上部にいくほど
奥に倒れるように描かれ、
奥行きを感じさせます。

画面下には
“砂子”(金箔を粉にしたもの)
が蒔かれ、
雪が光に反射して
キラキラしている様子が
表現されています。

左隻 引用:ウィキペディアより

とても贅沢でおめでたい
題材ですね。

応挙作品を実物で
鑑賞する時は、
近づいてみたり
離れて見たり
してみてください。

略描が絶妙に効いて
また京仕込みの雅さが
線にも墨の諧調にも
表れています。

【水墨画鑑賞】『孔雀図』

伊藤若冲1716~1800
《寿老人・孔雀・菊図》のうち
千葉市美術館蔵

ごくごく近年に注目を
集め、今や知らない人が
いないほどの爆発的
人気の絵師になりました。

[水墨画鑑賞]超絶技巧“筋目書き”

若冲ほど自由な表現をした
絵師はいないのでは
ないでしょうか。

あらゆる技法に
挑戦していて、
今日、その再現が
難しいとされる
作品もあるようです。

その若冲の表現
方法のひとつに
筋目書き”があります。

にじみが美しい紙(宣紙)
だからこその表現です。

若冲が初めて
使ったとされています。

当時の伝統と格式を
重んじる描き方からは
邪道と見なされて
いたようですが、
若冲は一向にかまわず、
追及していきました。

鶏の羽や菊の花弁、
龍の鱗、孔雀など
若冲の水墨画の随所に
筋目書きが使われています。

『鯉図』

かなりのスピードで描かれ、
まさに超絶技巧です。

【水墨画鑑賞】『五百羅漢図』

『五百羅漢図』一部 引用:漂白の天才画家 池大雅/日曜美術館より

池大雅1723~1776
襖絵八面(重文)
京都 万福寺蔵

八面すべてが
指頭法で描かれている
ということです。

だとすれば圧巻です。

[水墨画鑑賞]指頭画とは

日本の文人画(南画)の
大成者と言えば、
与謝蕪村とともに
池大雅が挙げられます。

その池大雅が
得意としたのが
指頭画です。

中国は唐時代からあった
技法です。

指先、指の腹、爪他を
巧みに使って
人物画、山水画を
描いています。

指の腹を使った部分などは、
大雅の指紋が
しっかり残っています。

筆と違って墨の含みが
良くないため、かなり
練習しないと
とても難しい技法です。

【水墨画鑑賞】『虎図』

引用:ウィキペディアより

長澤芦雪1754~1799
《錦江山無量寺障壁画 》十二面うち
(重要文化財)

円山応挙の高弟。

応挙の名代として
和歌山の無量寺で
描いた屏風絵。

一度見たら
忘れられない猫、いえ
虎の画です。

獲物を狙っている姿勢ですが、
顔を見るとなんとも
可愛らしい猫虎です。

襖を立てて一気呵成に
描かれたようです。

付立法(没骨法)を使い、
髭は線描で、その硬さまで
表現されています。

この襖絵には
カラクリがあり、
この画の裏側には
池の魚を狙っている
猫が描かれています。

つまり表の虎は
魚から見た猫であった。
ということですね。

師匠のいる京都を離れて、
芦雪の本領を発揮した
のびのびした作品です。

【水墨画鑑賞】『ベニスの月』

引用:ウィキメディア・コモンズより

竹内栖鳳1864~1942
絹本墨画 軸装
大阪・髙島屋史料館蔵

ベニスの風景を
墨画風に描いた作品。

当時としてはかなり
斬新だったのでは
ないでしょうか。

今鑑賞しても
古びるどころか
とてもモダンな
感じさえします。

絹本で描かれています。

紙本とは違った
繊細で柔らかい描写も
可能な味わい深い作品です。

[水墨画鑑賞]その他の栖鳳作品

『宿鴨宿鴉』東京国立近代美術館蔵
『水村』京都市美術館蔵
『秋冬村家図』12面襖絵 海の見える杜美術館
『象図』紙本金地 墨画 個人蔵  他

【水墨画鑑賞】『生々流転』

引用:ウィキペディア・コモンズより

横山大観1868~1958

『生々流転』1923年(重文)
絹本墨画 画巻1巻
独立行政法人国立美術館蔵

終わりのない普遍性を
テーマにして、
水の一生を描いた作品。

全長40mもの絵巻物

水墨画の技法を駆使した
大観作品の集大成とも
言われています。

大観もまた
生涯にわたって
あらゆる未知の
絵画手法に果敢に
挑戦していった画家です。

某テレビ番組では
大観は線と遠近法の使い方が
今一つ上手くない。
という話をされてました。

大観と同時代の画家たちには
錚々たる名手がいたため、
大いに比較対象にされた
のかもしれません。

『生々流転』は
そんな大観の
面目躍如、
という言葉に相応しい
作品と言えそうです。

[水墨画鑑賞]その他の大観作品

『秩父霊峰春暁』 引用:ウィキメディア・コモンズより

『秩父霊峰春暁』1928年
宮内庁 三の丸尚蔵館

『雨霽る』1940年
紙本墨画
足達美術館蔵   他

【水墨画鑑賞】東山魁夷

イメージ画像

東山魁夷1908~1999 水墨画作品

遅咲きの画家ですが、
国民的画家と言われた
日本画家の巨匠です。

魁夷の作品を鑑賞する時は
いつも彼の名言が
思い出されます。

「私にとって絵を描くということは、
誠実に生きたいと願う心の祈りであろう。
謙虚であれ。素朴であれ。
独善と偏執を棄てよ。
と心の泉はいう。」

[水墨画鑑賞]唐招提寺障壁画

唐招提寺御影堂

『山雲』1975年
『揚州薫風』1980年
『桂林月宵』 〃
『黄山暁雲』 〃

この障壁画はどれも
墨一色で描かれています。

何度も何度も墨を
塗り重ねて描いたと
されています。

にじむ紙を嫌った魁夷が
日本画の彩色技法を使って
表現した新たな
水墨画作品です。

従来の水墨画と違う
独特の雰囲気が
感じられる作品です。

構想から10年の歳月をかけて
完成させた祈りの大作品です。

[水墨画鑑賞]名画に耳を傾ける

いかがでしたか?

今回は私が勝手に
オススメする、
日本の水墨画の名画を
江戸時代から昭和にかけて
ごく簡単にご紹介しました。

長い歴史的時間をかけて
中国水墨画から脱皮、
日本の水墨画
なっていきました。

作画に困った時、
新たな技法に挑戦する時、

名画や画家たちの生き様は、
技術を超えて私たちに
語りかけてくれます。

[水墨画鑑賞]展示案内を利用しよう

美術館、博物館の展示案内には

・キャプション
・音声ガイド

があります。

昨今ではスマホアプリ
利用できる施設もあります。

《e国宝》アプリでは
国立博物館所蔵の
国宝・重要文化財が
掌で鑑賞出来ます。

しかも高精細画像です。
拡大したりスクロールしたり、
手のひらサイズの美術館ですね。
おススメです。

大いに利用して
鑑賞を楽しみましょう。

展覧会情報

応挙十哲の一人である
長澤蘆雪の回顧展です。

特別展
生誕270年 長沢芦雪
ー奇想の旅、天才絵師の全貌ー

大阪中之島美術館 4F展示室
2023年
前期:10月7日(土) ~ 11月5日(日)
後期:11月7日(火) ~12月3日(日)
*月曜日休館

詳しくはコチラ⇩
大阪中之島美術館
https://nakka-art.jp/exhibition-post/rosetsu-2023/

奇想の天才絵師で注目を浴び、
また悪説の多い絵師でもありますが、
型にはまらない絵師としての生き様は
魅力たっぷりです。

まとめ

1.名画(自分の中での)に触れることはインスパイアされること
2.日本人好みの水墨画を知る
3.これからも変化し続ける水墨画の世界

東洋画は西洋画と違って
常設展示することが
難しい作品ばかりです。

チャンスがあればぜひ、
美術館・博物館に
足を運んで本物に
触れたいですね。

 

なお、この記事で引用した
画像の中にはウィキペディア他からの引用あり。
著作権等の問題に触れた場合には、
速やかに削除いたします。

【水墨画鑑賞】年表

2 件のコメント

  • 日本の多くの文化を考えるときに、室町時代が欠かせないということを感じます。
    京都の貴族の文化と武家、宗教(ことに禅)。政治的には極めて不安定であった
    此のころに、日本を形作った文化が生まれたなんてすごいと思います。。
    水墨画の感想になっていなくてすみません。水墨画と解説を読むだけで精いっぱいです。でもなかなか楽しいです。

    • のちの世から見れば、東山文化があったからこそですね。
      政務を避けて戦を嫌った義政がいればこそ生まれた文化。
      歴史とはなんとも皮肉なものですね。
      水墨画も室町時代になると同胞衆や狩野派によって
      一般に広まっていきます。やっぱり、いつの時代も
      文化が栄えないとアンバランスですね。
      今回もご覧くださりありがとうございました。

  • chika へ返信する コメントをキャンセル

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    ABOUT US

    はじめまして 水墨画作家のCHIKAです。水墨画を独学で学んだ経験を活かし、全くの独学でも楽しめる方法を日々trial and errorで実践中。“変化・継承する素晴らしさを自然から学びたい”思いで里山暮らしを体験中。野鳥好き・猫好き。アクリル画にも挑戦中。京都生まれ