水墨画初心者が名作を見てもピンとこない理由|見る目を育てるコツ

こんにちは 水墨画家のCHIKAです。

水墨画の作品を鑑賞すると、
よくわからないものの、
何か違うものを感じる。

けれど、どこがどういいのか?
ピンとこない。

これは初心者なら当然の反応
だと思います。

「観たまま」の絵画ではないからです


風景画や生物画など、
観たままの絵画に慣れているため、
写実とは違う見方が必要です。

水墨画の特徴としては、
●省略
●誇張
●デフォルメ
●イメージの再構成  等々

最初は読み取れないのが普通です。

描かれていない部分も重要な表現の一部です


「余白も、絵の一部」
というのが水墨画の考え方です。

これもまた、
写実を含めた他のジャンルとは、
異なる見方になります。
決して未完成ではないのです。

余白が表しているものとして、
●空気
●霧
●水
●距離感 など
描かないほうが、
より表現されることがあります。

では、描く側としてはどうでしょう?

余白があると、やはり埋めたくなりますね。
これも、慣れだと思います。

これからの作品鑑賞では、
「何が省かれているか?」を
想像してみてください。

名作の多くは細部よりも
一本の線の存在感で成立しています。

▶ なぜ線一本で伝わる水墨画があるのかは
こちらの記事をご覧ください。⇩

なぜ線一本で伝わる?水墨画の線が生きる理由と描き方の考え方

色よりも墨の変化に注目です


「墨色に五彩あり」

色のグラデーションのように、
墨色が変化することを
表現した言葉です。

黒白の世界を
濃淡・かすれ・にじみなどで、
トーンを変えながら表現しています。

この墨のグラデーションも
描く側にとって重要なポイントです。

「この部分は、どうやって
このトーンを出しているんだろう?」
と、想像してみてください。

色ではなく墨の変化を見ることで、
名作の印象は大きく変わります。

▶ 墨の濃淡がきれいに見えない原因
についてはこちら。⇩

水墨画の濃淡がきれいに出ない理由|初心者がつまずく原因と考え方

ある程度の「慣れ」が求められます


油絵や水彩画などと違って、
水墨画は、特殊な時代的ルートが
背景になってます。

こんなに時代が下っても
どこか特別なものを感じてしまいます。

初心者であっても、
ある程度の「慣れ」が、
求められるジャンルです。

例えば、
それほど好みではなかった音楽も
聴いているうちに、
良さがわかってくる。
といった感覚です。

観ていくうちに、
●線に目が行くようになる
●構図に目が行くようになる
●墨の使い方に気づくようになる

描きながら鑑賞していくと、
ポイントもつかめて、
理解するスピードは早くなります。

はじめは難しく感じても、
作家の背景を知ることで作品の
見え方が変わることもあります。

▶ 画聖・雪舟の生涯と作品については
こちらの記事でご紹介しています。⇩

【水墨画の歴史】雪舟とはどんな人?涙のネズミ逸話と代表作・生涯を解説

技術的視点で見る訓練


もう一歩、進んでみましょう。

●どこがにじんでいるか
●どこがかすれているか
●どこが一筆か、重ね筆か

名作鑑賞とは、
「技法の集合体」でもあります。
盗めるところはどんどん盗んで、
練習に取り入れましょう。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、初心者が名作を見ても
ピンとこない理由、ということで
書いてみました。

①余白も絵の一部
②墨の変化に注意してみる
③ある程度の「慣れ」が必要

日頃のお稽古のヒントになれば幸いです。

ABOUT US

はじめまして 水墨画作家のCHIKA.Nです。水墨画を独学から始め、描き続けてきた絵描きです。初心者や独学者がつまずきやすいポイントを、技法だけでなく「考え方」から伝えること。そして上達の速さより続けることを大切にお伝えしています。 水墨画を少し安心して続けられる場所として、このブログを運営しています。  京都生まれ、兵庫県在住