【水墨画】春蘭の描き方|しなやかな線を学ぶ

こんにちは 水墨画画家のCHIKAです。

四君子とは、
四つの草花に例えられた
君子(徳のある立派な人)の特長を意味しています。

この記事では、その中の春蘭
取り上げたいと思います。

竹で「まっすぐな運筆」を学ぶならば、
蘭は「曲線の運筆」を身につけることが
出来ます。

水墨画の基本とされる理由は、
こちらの記事で解説しています。

【四君子とは?】水墨画の基本とされる理由と学び方

① なぜ春蘭は水墨画の基本なのか

春蘭の長くしなやかな葉を描くことで、
伸びやかな線の練習になります。

●筆の入り(起筆)
●筆の送り(行筆)
●筆の抜き(収筆)
一連の筆運びが、一枚の葉から学べます、

春蘭は運筆の基本を学ぶ
最適なモチーフです。

運筆の考え方はこちらでまとめています。

【水墨画初心者】まず覚えたい基本技法|運筆と三墨法のコツ

② 春蘭で身につく3つの技法

春蘭を練習することで、
3つの技法を学べます。

①一気に引く曲線→一連の運筆
②太い線、細い線→運筆の強弱とリズム
③墨の濃淡→にじみ、濃淡変化

心がけたいのは、
勢い、リズム、間です。

この記事では、筆運びの速さはどれくらい?
という疑問にお答えしています。

水墨画の筆運び|速さはどれくらいが正解?線が変わる描き方のコツ

③ 春蘭の描き方|基本手順

春蘭の描き方の基本手順です。


②花
③花茎
④花芯

特に重要なのは葉です。

蘭らしさの多くは
葉の線の動きで決まります。

春蘭の葉を描くコツ

根本から、上へ、右へ、左へ
筆を伸びやかに動かす。

長短、表裏、太い細い等で動きを表現

筆の入り・抜きを意識して、緩急をつける。

四君子の中で伝えられている古法
●一筆目は長く描き、二筆目は短く、三筆目で鳳凰の眼の形の空間を作る。
●一筆目は長く描き、二筆目は短く描き、交差させることで鳳凰の眼の形の空間を作り、三筆目でこの鳳凰の眼の形を壊す。

 

春蘭の花を描くコツ

①形、向きをパターンで覚えると早い
②一色より調墨で変化を付ける
③外から中心へ、まとめる

春蘭の花茎を描くコツ

①花のすぐ下から順に描き下ろす。
②薄墨で、鱗片の感じを出す。

春蘭の花芯を描くコツ

<花芯>又は点心

芥子園画伝より

“心”の漢字を崩したように、
“点”描きで調子をつけて入れる。

④ 春蘭がうまく描けない理由


春蘭がうまく描けない理由として、
次のことが考えられます。

●線が震える
●葉が伸びない
●葉がバラバラになる

これらの原因の一つは、
ゆっくり慎重に描こうとし過ぎるからです。

少し、勢いを付けて描くほうが
自然な運筆が出来ます。
その場合、どこで線を終わらせるかを
意識して運筆しましょう。

春蘭を練習するおすすめ方法

一本の曲線の練習
・紙いっぱいを使って10本くらい描く
・始点、終点の位置をしっかり意識する。
・どこで力を入れるか、どこで抜くかを意識する
・伸びやかな葉を描くリズムを覚える

竹と交互に練習する
竹と蘭は
とても良い練習の組み合わせです。

竹 → 直線
蘭 → 曲線

両方を描くことで、
筆のコントロールが上達します。

力強い直線を学ぶなら、
竹の練習が、おススメです

【水墨画】竹の描き方|運筆を鍛える基本練習とコツ

梅の枝ぶりで多彩な線を学ぶなら、
「梅の描き方」が、おススメです

【水墨画】梅の描き方|幹と枝の濃淡、かすれを学ぶ

まとめ

いかがでしたか?
春蘭は、「技法の教科書」です。

①一連の筆運びが学べる
②曲線の強弱、リズムが身に付く
③間(余白)を意識する

日頃のお稽古のヒントになれば幸いです。

▶水墨画の描き方を紹介した
絵の教科書「芥子園画伝」の記事はこちら⇩

【芥子園画伝とは?】四君子と日本の水墨画に与えた影響

ABOUT US

はじめまして 水墨画作家のCHIKA.Nです。水墨画を独学から始め、描き続けてきた絵描きです。初心者や独学者がつまずきやすいポイントを、技法だけでなく「考え方」から伝えること。そして上達の速さより続けることを大切にお伝えしています。 水墨画を少し安心して続けられる場所として、このブログを運営しています。  京都生まれ、兵庫県在住