こんにちは 水墨画家のCHIKAです。
四君子とは、
四つの草花に例えられた
君子(徳のある立派な人)の特長を意味しています。
この記事では、その中の梅を
取り上げたいと思います。
梅は、枝の勢いと花の美しさを
表現する題材です。
寒い冬に最初に咲く花として、
強さと気高さの象徴とされてきました。
水墨画では、花よりもむしろ
枝の動きが重要なポイントになります。
▶水墨画の基本とされる理由は、
こちらの記事で、解説しています。⇩
目次
なぜ梅は水墨画の基本なのか
梅を描く過程では、
水墨画の主要な筆遣いを学べます。
幹や枝は、運筆の速度や力加減で、
潤渇・濃淡の変化が学べます。
梅の花は、線で描く描き方と、
点で描く描き方の2種類があります。
水墨画では、
●枝の力強さ
●花の可憐さ
この対比が美しさを生みます。
梅は運筆・表現の基本を学ぶ
最適なモチーフです。
▶運筆の考え方はこちらでまとめています。⇩
梅で身につく3つの技法

梅を学習することで、3つの技法を学べます。
①筆を立てて描く、寝かせて描く→描き分け
②濃淡を作る→奥行きと質感表現
③かすれ→筆の水分コントロール
・幹、枝は濃墨で、
・花は淡墨で描くことが多いです。
心がけたいのは、美しい形ではなく、
「寒さに耐えて咲く気高さ」を
意識してみることです。
▶こちらの記事では、濃淡が上手く出ない場合の
三墨法についてお話しています。⇩
③ 梅の描き方|基本手順
梅の描き方の基本手順です。
①幹
②枝
③花
④蕾
⑤点苔
花から描くのではなく、
枝から描くのが大切なポイントです。
①梅の幹を描くコツ
①左から右の場合
②三墨法を使うと、古木の重厚感が出る
③幹や枝に自然な“かすれ”が入ると、
動きや枯れた表情が出る。

②梅の枝を描くコツ
①幹がまだ濡れている状態の時に、
枝を“伸ばす”ように描く。
②枝は完全な直線ではなく、
少し曲げることで生命感が出ます。
③さらに短い枝を描き、枝と枝を
交差させることで、奥行きや変化が出ます。
③花の入る位置を空けておく

③梅の花を描くコツ
①淡墨で線描きします。
②正面、横向き、後向き
(しべは後で入れる)


③後ろ向きは“がく”をしっかり入れる

④最後に「しべ」
細筆で、外から中央へ

下の画像は、没骨法(点描き)の花弁です。⇩

④梅のつぼみの描き方
①丸っと「膨らみ」を一筆で表現
②“がく”を濃墨で入れる

⑤梅の点苔の描き方
①一つの形式化された技法。
画面に動きを与える役目。
②幹が濡れている状態で、
点描きで、アクセントに入れる。
梅がうまく描けない理由

梅がうまく描けない理由として、
主に次のことが考えられます。
●花が並びすぎる
●幹、枝が不自然
●全体が平面的になる
これは、枝のリズム(変化)が
少ないことが原因の一つです。
梅の枝は、大小、長短等の
変化をつけると立体感が出て、
自然な感じが出ます。
▶線が生きないと感じる方には、
こちらの記事をおすすめします。⇩
梅を練習するおすすめ方法
①枝だけを練習する
最初は花を描かず、
枝だけを描きます。
太い線と細い線を
組み合わせて描く練習になります。
②花を5つ描く
紙の上に
花を5つだけ描いてみます。
花の配置の感覚がつかめます。
③枝と花を組み合わせる
最後に
枝 → 花
の順で描きます。
枝の流れに沿って
花を配置すると自然になります。
まとめ
いかがでしたか?
梅は、学習者にとって「技法の教科書」です。
②筆を寝かせて描く太い面
③かすれの表現、点の描き方
日頃のお稽古のヒントになれば幸いです。
▶しなやかな曲線を学ぶなら、
「蘭の描き方」記事がおススメです⇩
▶力強い直線を学ぶなら
「竹の描き方」記事がおススメです⇩





