水墨画初心者が「うまく描こう」とすると苦しくなる理由

こんにちは 水墨画家のCHIKAです。

初心者の方がうまく描こうとするほど、
苦しくなるのはどうしてでしょう?

それは、紙・墨・筆のそれぞれの道具を知ることで、
解決に近づきます。
気持ちが楽になり、描くことが苦にならなくなります。

紙の性質を知るだけで、描くことはずっと楽になります


紙にはそれぞれ異なった性質があることを
ご存知でしたか?

例えば、
Q.小鳥の細やかな動きを描きたいのに、
滲みが強い紙を使うとどうなるか?

A.筆を入れた途端に滲んでしまって、
細かい描写に苦労します。

Q.逆に山と雲海を描きたいのに、
滲まない紙を使うとどうなるか?

A.雲海と山肌がバッチリ分かれ過ぎて
朦朧とした表現を出すことが難しい。

極端な例だったかもしれませんが、
紙の性質をある程度理解すると、
描くことが楽になることを
わかっていただけたと思います。

水墨画を始めたばかりの初心者さんが使う紙は、
書道用の半紙(画仙紙)が多いと思います。

画仙紙の特徴として、
●適度なにじみがでる
●淡墨がきれいに出る
●練習用に大量に使える手軽さ

以上の理由です。

最初は迷うかもしれませんが、
紙に関してはあまり背伸びせず、
描きやすいところから練習していきましょう。

「この紙なら描きたいものが描ける」
と言えるくらいになってから冒険しても
遅くはありません。

水墨画の紙について知りたい方は
こちらの記事もおススメです。
記事数が多い場合は、「見出し」からどうぞ⇩

水墨画初心者のための道具の扱い方|にじむ紙だからこそ面白い

適度なにじみの感覚を覚えましょう

水墨画は「紙のにじみ」の効果を楽しむ芸術です。
淡墨は特に水分を含んでいるのでよく滲みます。

水墨画らしく見えるのは、
淡墨と濃墨のバランスが良いことです。

まずは紙がどんなふうに滲んでいくのか?
普段お使いの紙を使って
いろいろにじみの体験をしてみましょう。

描けるものが見えてくるかもしれません。

筆を入れるには順番があります

これはにじむ紙(画仙紙)の特徴です。

どういうことでしょう?
①最初に墨で一筆入れます。
②次に①の線の上から別の線を入れます。
③すると最初の線が浮かび上がります

筆跡が残って、描いた順番がわかるということです。
この特徴を理解して、筆を入れていきます。

お手本を見て、どこから描いているか?と思った時、
筆跡がわかるようであれば、
練習に取り入れてみてください。

筆が言うことを聞かないのは、筆が悪いのではありません


「筆が思い通りに動いてくれない」のは、
筆の性質を理解すれば解決します。

筆のもつ性質を理解すると楽しい

先ほどの紙と同様に、筆にも性質があります。

初心者の方におススメの筆は、
硬い毛とやわらかい毛が混じった兼毫筆です。

墨の含みが良い
穂先がまとまりやすい  のが特徴です。

穂先がまとまるだけでもずいぶん
描きやすさが変わってきます。

まずは水墨画に適した筆を使って、
筆の動きを確かめてみることから始めましょう。

そのためには、形あるものを描くよりも、
なぐり書きをたくさんしてみるのも効果的です。

筆先の戻り
筆のばらつき
墨の含みの程度の確認

こんなところを体感して練習に
活かしていきましょう。

墨の濃淡のコントロールにこだわることはありません


墨のグラデーションが上手くいくと、
それだけでテンション上がります!

墨の濃淡をコントロールすることは、
初心者のうちは意識しても、
こだわる必要はないと思います。

こだわり過ぎると先に進めなくなることもあるし、
そこで描く気がしなくなってはもたいないです。

最初は紙頼み、筆頼みで偶然を楽しみましょう。
それくらいの気持ちで進むのが長続きする秘訣です。

まとめ

いかがでしたか?

今回は「うまく描こうとすると苦しくなる理由」
として考えられることを書いてみました。

①紙の性質を知ること
②筆の性質を知ること
③墨の濃淡は意識してもこだわらない

日頃の練習で少しだけ意識してお稽古を
進めていただければと思います。

ABOUT US

はじめまして 水墨画作家のCHIKAです。水墨画を独学で学んだ経験を活かし、全くの独学でも楽しめる方法を日々trial and errorで実践中。“変化・継承する素晴らしさを自然から学びたい”思いで里山暮らしを体験中。野鳥好き・猫好き。アクリル画にも挑戦中。京都生まれ